夏のテ ー ブル 2 : 田代 淳 漆のうつわ (手はじめ椀篇)

2020.08.18  by hase

夏のテーブルから、引き続きご紹介していきます。
今日は、田代淳さんの漆の器について。
盛岡の田代淳さんも、今回がはじめてのご紹介。

私が個人的に長年使っているお椀が、田代さんのもので
お店に並べるなら、田代さんのものがいいなとずっと思っていました。

今展では、お椀、箸、菓子皿を紹介しているのですが
今日は田代さんから届いたもののなかからてはじめ椀を紹介します。

てはじめ椀

普段お客さまとお店で話していると
漆器は敷居の高い、日常のものではないようなイメージを
お持ちの方が多い印象ですが、このてはじめ椀は
そんな漆器を使ったことがない方の
最初のお椀というのがテーマでつくられたものです。

ふっくらと丸みのある美しい形は
普段のご飯の食卓にも、パンの食卓にも
しっくりと馴染むものだと思います。

田代さんも親しくしている盛岡の喫茶cartaさんで
てはじめ椀を普段お店で使っているとのお話をお聞きして
使っている様子のお写真をお借りしました。

てはじめ椀が重ねられている姿

丸パンとスープのセット

冬のぜんざいに

漆器の中でも、お椀は特に毎日使います。
朝のお味噌汁、スープ、ヨーグルト
鍋の取り鉢にと出番のない日はないくらい。

軽く、中の物の温度が変わりにくい。
熱が伝わりにくいので、持った時に熱くない。
口あたりが滑らかで気持ちがいい。

軽くて持ちやすいということもあり
漆器は年齢を問わず使いやすい
優れた器だと日々使っていて感じます。

なのに、どこか後回しになってしまう存在なのは
少しもったいないと思うのです。

田代さんのものに対する目線は
自分達の普段使いにとても近いような感じがあって
特別な器と合わせなくても、普段の器と一緒に並べて
使ってみたいなと思わせてくれる安心感があります。

ベーシックな白いシャツやTシャツのような
どんなものにも馴染む、普段使いのバランス。

漆のお椀がいつか欲しいな。
使ってみたいなと思っている方に
是非触れてみてほしいなと思います。

夏 の テ ー ブ ル
8月15日(土)-31日 (月)

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