THE STABLES 15周年記念展 II – 中村智美

2022.06.25  by fumi

今日もありがとうございました。
現在紹介している展示から
中村智美さんの作品を紹介します。
群馬県榛東村でお父さんの鉄工所を引き継ぎ
鉄工の仕事と、工芸の仕事を両立させている中村さん。
中村さんとは、歳も仕事を始めた時期も近く
お互いの変化を感じながらも、
遠くで活躍する同級生を見るような
そんな気持ちでいます。

今回はステンレスの食器、鉄のフライパンを
出展してくれました。

◯ステンレスの仕事
大きなハンマーで硬い板状のステンレスを
金槌を使い叩き出す。
夏場は本当に大変な手仕事です。

中村さんの仕事はやさしい丸みを帯びた意匠に
冷たい印象の素材に変化をもたらし、
新たな感覚を私たちに見せてくれるようです。

ワッフルプレート
まるでワッフルのようなチェック柄。
ステンレスというイメージが
変わってしまうような印象的なプレート。
ワッフルボウル

金属の特性を活かして
アイスやポテトサラダなど
冷たくして愉しむにはとても良いもの。
これから暑くなるときに、活躍するもの。
また、ステンレスは壊れにくいという特徴もあるため
小ぶりなものはお子様にというのも良さそうです。
(ステンレスの子供用食器は
イギリスのメーカーoldhall社でも製造されていました)
優しい雰囲気のある中村さんの食器はまた
夏の食卓を涼やかにしてくれます。

ステンレスピッチャーとワッフルプレート
林拓児さんのマグカップ さかいあつしさんの匙とともに。

フルーツピッカー sold
サーバー hold

ミドルピッチャー sold
ストレートピッチャー hold

一昨年の紹介でも好評だった
ピッチャーも少し届いています。
※手の籐は中村さんが自身で巻いているもの注器としてはもちろん
例えば珈琲を飲む方でしたら
コーヒーサーバーにしたり
ときに、花器として使っても良いと思います。

実際コーヒーサーバーを上部にセットすることも想定し
口部を平らに仕上げることを心がけているとのことでした。

ステンレスは冷たい状態を保つことが出来るので
これからの季節は冷たい飲み物を入れても。

また、コーヒーやお茶を淹れて
そのまま氷で急冷するのにも重宝します。

ステンレスは昨今の状況もあり燃料費を含む原材料価格がかなり上がっているようで
今展以降は価格があがることもお話しされていました。
もし気になる方は今の機会にぜひご覧いただけたらと思います。

15(イチゴ) ボウル sold

そして、こちらは15周年企画ということにちなんで
15cmの大きさで、15個の穴が空いた水切りボウルを
製作してくれました。

価格も1+5の数字になっていて、中村さんのユーモアに嬉しくなりました。

いちごのかわりに、福島のさくらんぼを。

◯フライパン大26cm 中20cm 小15.5cmsold
よこオーバル 24.5×20×持ち手17cm sold
たてオーバル20×24.5×持ち手17cm たてオーバル小18×14×持ち手12.5cm
中村さんのご厚意で今展のタイミングでも
フライパンを紹介することが叶いました。

中村さんのフライパンは
持ち手や手の当たる箇所の処理が
手が痛くならないよう
円筒形に、丸く処理されています。

全体の造形もあいまって無骨な感じなく
丸みを帯びた形の愛らしさは
女性の作り手ならではの表現だと思います。

オイルがすでに染み込ませてあって
すぐに使い始められるところも
使い初めに良いところ。

使う人にとってのハードルをひとつ取り除いてくれる
中村さんなりの優しさを感じます。

鉄のフライパンをお探しの方
使ってみたいとお考えだった方は
是非手に取って、ご覧ください。

THE STABLES
15周年記念展 II
6月24日(金)-7月4日(月) ※会期中 28日(火)のみ休

郡司製陶所 / 匙屋 さかいあつし / 林 拓児 / 中村 智美

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